UNCE UPON A TIME IN TAIMA

映画をネタ的切り口で適当に書くブログ。更新滞り気味。

【キミにイカレてメチャメチャめっちゃメカ狂い】『パシフィック・リム: アップライジング』

f:id:tayamax1192:20180414105915j:image

パシフィック・リム: アップライジング』観てきました。うーん…前作からのテイストを期待すると肩透かし…魅力が大きく減じてしまったと思わざるを得ない続編。

前作と違うコンセプトで攻める姿勢自体は悪くない。KAIJUよりもイェーガー!カッコいいロボットアクションが撮りたい!前作のスーパーロボット的テイストより今作ではリアルロボット寄りで。観たいと思っていた画も観せてくれるしアクションの分量は前作よりマシマシで大変良いと思います。

 

 

…が、物足りない。観終えたあとの満足感は薄かったんですよね。ネタバレに言及しない形で今作の内容へ言及すると

 

極上の素材、そしてそれを使った献立の組み立ても悪くなかったのに肝心の調理が雑であり、ところどころ塩味が足りなかったり生焼けのものを出された感じ。

 

細かく内容に言及すると文句ばっかしになりそうなので割愛して今作に対する印象を端的に表すと、こう。

 

スティーヴン・S・デナイト監督の前作へ対するリスペクト、日本のポップカルチャーへの愛情などはヒシヒシと伝わってくるんです。

ただオタクとしてのベクトルがデルトロ監督とは違うのかなと。もちろんそれ自体が悪いことではない。

 

オタク的拘りやジャンルへの愛情がどれだけあっても、ただそれだけでは作品は面白くならない。それらを盛り込みつつ作品の面白さへと昇華するまとめ上げる監督としての手腕がなければならないと思う。

 

最後の仕上げに面白くなーる魔法のスパイスを振りかけられるかどうか。前作のデルトロはそれが出来た人だが今作は魔法のスパイスをかけられなかったと思うのだ。それか分からないぐらいほんのちょっとしかかけられなかったというか。

 

しかし作品へ対する熱意は充分伝わってくるだけに嫌いになれない。だから今作を駄作とまではこき下ろす気にはなれない。

今回が長編映画は初監督であるスティーヴン・S・デナイトの手腕の問題か?というと

前半とはキャラクターが変わってしまったかのように後半いきなり活躍しだすある登場人物なんかから察するに全てをコントロールしきれない大人の事情があったのかなぁーとも思うし、監督がダメだとも一概に言い切れないんだよな。

 

やはり続編というのは難しいものですね。前作が熱狂的な支持を集めただけに肯定か否定かのその振り幅が大きい。前作のファンが最大の味方にも敵にもなり得るということだ。